大手レンタカー会社は一定の基準で車のメンテナンスを行い、万全の状態で車の貸し出しをしています。しかし、相当数の車の台数を運用しているので運悪く利用中に故障等のトラブルに遭遇することもあります。
アメリカのレンタカーではこれはもう仕方ないとしか言い様がないのですが、ここではそんな時の対処法を紹介します。
対処の心得
まず、対処法の心得としてアメリカでは物事が日本の様にきびきびと進まないことが当たり前とお考え下さい。
そして「できるだけ貴重なアメリカの滞在時間を無駄にしない」ように心がけてください。
車が動かせる場合の対処法
ここでは計器類(チェックエンジンや、ブレーキランプ)の点灯等の警告・故障で、車はまだ動かせる場合の対処について説明します。
1. 営業所に連絡
借出した営業所に電話し事情を説明してください。
車を動かすのが危険と判断された場合は「車が動かない場合」を参考にしてください。営業時間外の場合はロードサイドサービスに電話し指示に従ってください。
2. 営業所へ行き車の交換
自分で営業所まで車を運転し車を交換してもらいます。
営業所についたら、車にどんな不具合があるかを伝え交換を要望します。しかし、夜間の場合等は営業所が既にクローズしており翌日まで待たなければならない場合もあります。
車が故障した上に、自分で営業所に行き「説明」&「交換してもらう」となると不満が爆発してしまいそうですが、現地ではそれが当然的なところがあります。
もちろん現地の係員が対応してくれることもありますが、現地のサービスを待つより自分でする方が結果的に早く解決する事が多いので、私なら自分で動きます。
車が動かせない場合の対処法
ここではエンジントラブル、鍵のとじ込み、ガス欠、パンク、バッテリー上がり等、車が動かない場合のアドバイスです。
タイヤのパンクについては「レンタカー中のタイヤのトラブル!?対処方法」をご覧ください。実際にあった私の体験談です。
1. ロードサイドサービスに電話する
各社有料でロードサイドサービスのオプションがあります。
このサービスは例えロードサイドサービスに加入していない方も割高にはなりますが利用が可能です。鍵についてるキーホルダーやレンタルジャケット(契約書が入っていた紙)に連絡先の電話番号が書いてあることが多いです。
2. ロードサイドサービスが来るのを待つ
最低1時間は待つと思います。ピークシーズンや夜間など、場合によっては半日~1日を無駄にする場合もあります。
3. サービス完了
鍵のとじ込みやガス欠の場合はサービス完了後ドライブを続行できます。しかしパンクやバッテリー上がりの場合は応急処置後、一度営業所へ車を持っていきます(もう一度バッテリーが上がってしまったら面倒なので)。
車のレッカーが必要な場合は車と一緒に営業所まで送ってもらい、新しい車と交換してもらいます。
夜間で既に営業時間外の場合は翌日の営業時間中に車を持っていきます。
4. 精算
上記サービスの支払いはレンタカーを返却時にレンタカー代金と同時に精算します。有料のロードサイドサービスオプションに加入の方は、その会社の規定により費用が免除されます。
例えばハーツの場合の費用負担は
- キー閉じこみ:1レンタル最高USD 250.00
- バッテリー上がり:1レンタル最高USD 250.00
- スペアタイヤへの交換:1レンタル最高USD 250.00
- 燃料切れ:1レンタル最高USD 250.00
- カギの紛失:1レンタル最高USD 500.00
※ 宿泊・交通費サポートはハーツならではのサービスです。
ロードサイドサービスはサービス料金に加えて現場までの出張費がかかり、これが意外と高くつくきます。私は有料のロードサイドのサービスのオプションへ加入をお勧めします。
その他の対処法
ガス欠の場合
これはレンタカー会社が推奨する方法ではないのであくまでも参考までにどうぞ。
ガス欠の場合は歩いていける距離にガソリンスタンドがあれば歩いてガソリンを買いに行ったほうが安上がりで時間もかかりません。
その場合、ガソリンスタンドで必ずガソリン携帯用のタンク(容器)を購入してください。
普通のビンやペットボトル等、ガソリンの持ち運びを許可されていない容器は使用しないでください。しかし、ガソリンタンクにガソリンを入れるのは少々コツがいり、AAA(アメリカ版のJAFのような機関)によると、年間相当数のガソリン補充時の事故報告があるそうです。
返却時のガソリン満タン返し不要プランで、ぎりぎりまでガソリンを使って返却する人もいるようですが、不測のトラブルを避けるためにはガソリンのFUELゲージが少なくなったら早めにガソリンを補充しましょう。
バッテリー上がりについて
ハワイやカリフォルニア、フロリダ等ではエアコンを良く使うため、突然バッテリーが上がってしまうこともあります。
日本でも運転される方はスマホ充電器のサイズでジャンプスタートできるバッテリーもありますので、買って持っていくと便利かもしれません。ただ、バッテリーの機内持ち込みは160Whの制限がありますので、気をつけてください。
必ず現地で主張してきましょう
車の故障が自分の過失でない場合、レンタカー会社に対してコンペンセーション(代償)を求めることもできます。ただ、日本に帰って話をするより、現地で直接クレームを入れたほうがその場の判断で納得のいく結果が受け入れやすいです。
逆に、後日日本のカスタマーサービスに連絡をしても、日本語なので説明は事細かにできたとしても状況を調べるのに時間がかかったり、また、機能的な解決案の提示しか受けれません。
必ず、現地で思いを主張してきましょう。
最後に
こういったトラブルの際も、現地の人はとてものんびりで、対応に1日を要する場合もあります。
さらに、旅行のピークシーズン等は交換の車がなく、代えてもらうまでにもう1日かかる場合もあります。貴重な旅行時間を無駄にしないためにも、ご自身で予防できるアクシデントは未然に防ぐようにしましょう。